2011-08-31 Vol.115 8月に読んだ本

8月も終わりですね。今月は16冊。読みかけが1冊。今年に入って、68冊。 秋の情報処理は日程が合わなくて受験を見合わせるので、なんとか目標の100冊読めるかも。新聞や雑誌、ブログなどの書評、友人の紹介など、読みたい本をリストアップしているのですが、すでに800冊。あと8年はだいじょうV。

パワースポットで、ヨーダあたりが、速読術を授けてくれないかな と思う日々です。(←もちろん冗談です)

今回読んだ本で、特に印象に残ったのは、以下3冊。「幇間の遺言」「隠すマスコミ、騙されるマスコミ」「トルコのもう一つの顔」

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幇間の遺言
「間を幇(たす)ける と書いて幇間(ほうかん)、別名太鼓もち(たいこもち)」。

幇間は芸人の中でも、とりわけ難しい職業で、「バカをメッキした利口」でないと、務まらないといわれる。 噺家が舞台を「高座」と云うのに対して、幇間はお座敷を「修羅場」と云うほどである。

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お座敷に呼ばれ、お客を楽しませること。芸はするけど、上手であってはいけない。何事にも間が大切。などなど、サラリーマンとして身に着けておくべき心構え/スキルのヒントが詰まっている。カラオケに例えていて、「なんか歌ってみろ」といわれ「上司の十八番をうばってはいけない」「知らない歌もNG」「上手すぎてもいけない」 と。まぁそんなもんだよね。さらりーまん。

また、昔の花柳界のお話、芸人の話など、あーそういった時代だったんだな と思う。いずれ淘汰される文化とも思うけども。子供の頃、笑点を見ていた事を思い出しました。

・ゲンを担ぐ話も、「すり」「する」は滅びるを連想するから、
するめ→あたりめ
すり鉢→あたり鉢
すりこぎ→あたり棒
剃刀→あたりがね 
ひげをそる→ひげをあてる

・他にも
箸は端を連想するから→お手元
水はお流れを連想→おひや
おから(空)→卯の花
塩はしおれるから、潮のように客が押し寄せるように→浪の花
えんどう(縁が遠く)豆→えんちか豆

懐かしい文化、由来でもありました。なんとなくリンクしたのは、以下BOT

ohmaebot 大前研一 BOT
上司はいつも優秀で、必ず納得できる評価をしてくれるなんて、そんな約束を会社がいつしたんだ。どの部署に配属されるかは会社の都合次第、バカ上司がいて勝手に部下の評価をする、それが会社というものルール。サラリーマンという職業を選んだ人は、そのルールに従う事を選んだのと同義語。

ohmaebot 大前研一 BOT
だいたい”寄らば大樹の陰”でサラリーマンを選んだのではないか。だったら後で文句を言わないこと。ただ勘違いしないでほしい。なにも独立を進めているんじゃない。会社のルールに従って生きていくしかないなら、そのルールの中で元気が出る仕事のやり方があるだろうといっているのだ。

ohmaebot 大前研一 BOT
ダメ会社で上司が無能なほうが、仕事が面白くなる可能性は大きい。たとえば上司が無能なら、なぜそう感じるのか、会社がダメだと思うなら、社長になったつもりで改革案や再建案を練る。そこでの経験がトップになったとき活きる。
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◆隠すマスコミ、騙されるマスコミ
第一章のスカッグスのお話が良かったです。スカッグスとはウソリリースを流してマスコミに取り上げられたこと

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◆トルコのもう一つの顔

自身のトルコに知っている知識は・・・
トルコ料理とは、世界三大料理のひとつ
オスマントルコ帝国があった/大きな版図をもっていた
EUに加盟したい
・中東における米軍の作戦において、重要な軍事拠点になっている
・99%がイスラーム
・チグリス・ユーフラテス河の源流がある

アジアなの?ヨーロッパなの? 新米?反イスラエル? などなど、不思議な国のイメージがありました。

そのトルコについて知識を得ることができた1冊でもあり、自国を再考する1冊にもなりました。


P28
「宗教は何か」と問われたときに「無宗教」と答えると、「反宗教」と解釈され、さらに短絡して「共産主義」と思われてしまうことが多いので、私は不毛の議論を避けるために「仏教」と答えることにしている。
本当のところは日本人によくある「宗教に無関心のようでいて実は諸宗派混淆」なのだが、異宗教の混淆は不可能と考える社会-つまりはほとんどの世界中-の人たちにそれを説明しようとしても無駄であることが多い。

⇒海外滞在経験して諸宗教混淆はやはり説明できない。そして説明が面倒くさい。という経験が。その価値観の違い、前提知識の違いからと思い、三大宗教の本なども読みましたが、はやり理解できなかった。それがこの本で、なんとなく自分の中で形ができました。

P52
ところでトルコ国民と議論しているときに「東洋」「西洋」という言葉が出て来ると、日本の場合ともヨーロッパの場合とも定義のし方が違うので、ややもすると誤解が重なって話が噛み合わなくなることがある。トルコ国民にとって「西洋」とは「キリスト教圏」を意味することが多く、トルコを含めた「回教圏」が「東洋」であるらしい。知識人の場合はインドや中国や日本にイスラームとは別種の宗教があることを知らないわけではないようだが、ユダヤ教キリスト教、回教の三つだけが「聖典の宗教」したがって「正しい」宗教であり、それ以外の「原始的な」信仰は「迷信の類」であって宗教の名には値しないと考え、「いずれ消滅してしまうに決まっているもの」なのだから考慮する必要はないとしか思えないのが普通である。

無宗教と言った際の外国の方のリアクション はそのような背景があるわけですね。

P115
ある村には、草木が生い茂り、開墾したら素晴らしい果樹園や畑になるだろうと思われるのに、誰も薪取りにさえ足を踏み入れない、かなりの広さの土地があった。村外れには古い教会と思われる石造りの建物があって、壁の数ヶ所にアルメニア文字が彫ってある。聞いてみると、案の定、昔は大勢のアルメニア人が住んでいたという。
トルコ人の兵隊に襲われ、あの崖の上に追い詰められて逃げ場を失ったアルメニア人は、絶望のあまり、トルコ人に殺されるのを待つよりはと、まず子供を突き落としてから、大人はつぎづぎと夫婦手を取り合って身投げをしたのだそうだ。
それを子供のころ自分の目で見たという老人もいたし、孤児になって他民族の家
に引き取られて育ち、もうアルメニア語は一言も覚えていないが、自分がアルメニア人であることを忘れない人もいた。「あのお婆さんもそうだよ」

崖下に折り重なった死体に土を被せて「埋葬」はしたけれど、その後何年も屍臭が漂ったという。キリスト教でもイスラームでも自殺者の魂に救いはない。突き落とされて死んだ子供たちはいずれ天国に行くことだろうが、子殺しと未完の寿命と二つの大罪を背負った哀れな親たちの魂はあたりをさまよっている、みだりに入り込むと祟りがあると村人は信じているのだった。

⇒ジェノサードの有無、事実 というのは難しい問題であり、歴史家に任せるとしたい、しかし「本人がそう感じている事実」は重要な気がする。その際、事実は重要でなくなるとも思う。その上で、経験していないのに言葉で理解しあえるのか? というところ。全身マヒになったことがなく、マヒの気持ちがわかるのか? ガンを告知された事がなくともガン患者の気持ちがわかるのか? 民族・言語の弾圧を受けたというトラウマをもった被害者と加害者側の祖先をもつ民族は分かりあえるのか? 一生分かり合えないのか? 想像力を鍛える というのも解決の糸口かな。

P129 チンゲネ=遊牧民=泥棒
定住民は、自分が種を蒔いて育てた牧草は自分の所有物だと考える。その牧草の生えている牧場は先祖代々伝わったもので、やはり自分の物、勝手に見知らぬ者が入って来て馬に草を食ませるのは「泥棒」だと考える。これは定住民社会の約束事であり、この約束を無視する集団がやって来ない限り揺るがない。遊牧民にとっては自然に生えた草と誰かが植えた草との区別は問題にならないから、「泥棒」をしているという意識は恐らくないだろう。価値観の違いは意思の疎通を不可能にし、集団と集団の間に壁を造り、差別意識を生む。差別意識がすでに存在する社会に生まれ育った場合、ある年齢に達するまではそれに気づかず、容易に問題提起ができないことがある。

⇒価値観の違い が不幸をもたらす。結論が違う際、問題を分解して、互いに見えていない情報を共有して、価値観の違いを認め合う ってのが大切ですね。おとよめがたり だったかな。そんな漫画は中央アジアの放牧民について書いてあると聞いた。ちょっと読んでみたけど、深みまでわかるかな。


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